このページの要点
- 準拠法は、契約の成立・効力をどの国の法で判断するかの約束事で、法の適用に関する通則法7条が当事者の選択を認めている。
- 選ばなかったときは8条により、最も密接な関係がある地の法。特徴的な給付を一方のみが行う契約では、その当事者の事業所所在地の法が推定される。
- 準拠法と管轄は別。方式(10条)、消費者契約(11条)、公序(42条)、条約、公法上の規制は、準拠法の外側で確認する。
- 条項は「成立・効力・履行・解釈」と範囲を書き、日本の国際私法を経由しない旨や変更の方法も整える。
結論:準拠法は「契約の有効・効力をどこの国の法律で判断するか」を決める約束事です
海外の会社との契約書には、たいてい「本契約は日本法に準拠する」といった一文が入ります。この一文が決めているのは、契約が有効に成立したか、どのような効力をもつか、債務不履行があったときにどのような責任が生じるかを、どこの国の法律に照らして判断するか、という問いへの答えです。「準拠法」と呼ばれるものです。
ここで最初に押さえておきたいのは、準拠法の問いは「どこの裁判所で争うか」(管轄)の問いとは別のものだ、という点です。日本法を準拠法に選んでも、相手の国の裁判所で審理される可能性は残りますし、反対に、外国法を準拠法に選んでも、日本の裁判所でその外国法を適用して審理されることがあります。管轄の仕組みは契約に管轄の定めがないときと国際的な管轄の合意の書き方で、このページとは分けて整理しています。ここでは、準拠法だけを取り出して、条文の仕組みから順に見ていきます。
日本の裁判所が国際的な契約の準拠法を判断するときの規則は、「法の適用に関する通則法」(以下「通則法」)にまとまっています。契約については、7条(当事者による選択)、8条(選択がない場合)、9条(準拠法の変更)、10条(方式)、11条(消費者契約の特例)、42条(公序)が中心です。いずれも現行の条文です。
条文このページで扱う通則法・仲裁法の条文
- 通則法7条法律行為の成立・効力は、当事者が行為の当時に選択した地の法による
- 通則法8条選択がないときは、最も密接な関係がある地の法。特徴的な給付を一方のみが行う契約では、その給付を行う当事者の事業所所在地の法などが推定される
- 通則法9条当事者は準拠法を事後に変更できる。ただし第三者の権利を害するときは、その第三者に対抗できない
- 通則法10条法律行為の方式は成立の準拠法による。行為地法に適合する方式も有効。法を異にする地にいる者の間の契約の方式には特則がある
- 通則法11条消費者契約では、消費者が常居所地法の特定の強行規定の適用を求めたときは、その強行規定も適用される
- 通則法42条外国法を適用した結果が公の秩序・善良の風俗に反するときは、その規定を適用しない
- 仲裁法36条仲裁廷が準拠する法は当事者の合意による。合意がなければ、最も密接な関係がある国の法令
条文の文言は要旨です。実際に契約書を整えるときは、条文の原文で、項・号まで確かめてください。
通則法7条:当事者が選んだ地の法による
通則法7条は、法律行為の成立と効力は「当事者が当該法律行為の当時に選択した地の法による」と定めています。契約書に準拠法の条項を置く意味は、この7条にあります。つまり、準拠法の条項は、日本の裁判所に対して「この契約はこの国の法律で判断してください」と指示する、最も強い手がかりです。
条文の文言上、選べる国や地域を、当事者の国籍や取引の場所に限る定めはありません。一般には、取引と直接のつながりのない国の法を選ぶことも可能だと考えられています。もっとも、可能だからといって、実際にそう書くのが得策とは限りません。選んだ国の法律の内容を、自社も相手も読めない、運用の実情が分からない、という状態で契約すると、有事に確認の手間と費用が重くなるからです。実務では、売り手の所在国、買い手の所在国、または履行地の法のいずれかから選ぶ例が多く、とりわけ自国の法を提案する例が一般的です。
もう一つ、7条には「当該法律行為の当時に」という言葉があります。選択は契約を結ぶ時点で行うのが原則で、紛争が起きてから選び直す場合は、次に見る9条の問題になります。
準拠法の条項が決めること・決めないこと
準拠法の条項が決めること
契約の成立・効力・解釈・債務不履行の責任などを、どの国の民商事の法律に照らして判断するか。
- 契約の有効・無効の判断の基準
- 債務不履行や契約不適合の責任の範囲
- 解除の要件、損害賠償の範囲
- 時効に関する規定の適用
準拠法の条項が決めないこと
どこの裁判所・どの仲裁機関が判断するか、手続の進め方、判決の執行の可否、輸出入の規制などです。
- 管轄(裁判所の選択)は別の条項
- 仲裁にするかどうかは仲裁条項
- 手続の細部は法廷地や仲裁地の法
- 公法上の規制は各国が自国の規制として適用
準拠法を「日本法」と書いたことで、紛争の場所や手続まで日本のものになるわけではありません。
選ばなかったとき(通則法8条):最も密接な関係がある地の法
契約書に準拠法の条項がない場合、あるいは条項があっても有効な選択と言えない場合は、通則法8条が働きます。8条1項は、当該法律行為の当時において最も密接な関係がある地の法によると定めています。「最も密接な関係がある地」が具体的にどこかは、契約の内容、当事者の所在、履行の場所、使用言語、通貨などを総合して決まります。
8条2項は、その判断を助ける推定規定です。法律行為において特徴的な給付を当事者の一方のみが行う場合は、その給付を行う当事者の常居所地法(事業所があればその所在地の法)が、最も密接な関係がある地の法と推定されると定めています。たとえば、売買では売主が物を引き渡し、買主が代金を支払います。代金の支払はどの契約にもある給付ですので、物や役務を提供する側の給付が「特徴的」だと整理されるのが一般的です。委託製造であれば受託者の製造、ライセンスであれば許諾者の許諾が、これに当たると説明されます。
ただし、この推定は、あくまで推定です。そして、次のような契約では、どちらの給付が特徴的かが決めにくくなります。
- 相互に物を売り買いする契約(双方向の仕入・販売)で、双方が同じ程度に特徴的な給付をしている場合
- 共同事業のように、双方が出資や役務を出し合う契約
- 複数の国にまたがる履行(製造は一つの国、納品は別の国、代金は第三国の銀行)が組み合わさる契約
- 不動産を目的とする契約(8条3項で不動産の所在地法が最密接関係地と推定される)
ここまでを読むと、準拠法を書かない契約書は、有事に「最密接関係地はどこか」という前提の争いを抱えることが分かります。紛争の最初の論点が「どの国の法律で議論するか」になると、それだけで時間と費用がかかります。準拠法の条項は、条項として短くても、置く価値が大きい項目です。
準拠法が決まるまでの判断の流れ(日本の裁判所の場合)
外国の裁判所で審理される場合は、その国の国際私法の規則で準拠法が判断されます。上の流れは日本の裁判所が従う規則です。
管轄と準拠法は別:日本の裁判所が外国法を、外国の裁判所が日本法を適用する場面
管轄と準拠法の組み合わせは、論理的には四通りあります。日本の裁判所で日本法、日本の裁判所で外国法、外国の裁判所で日本法、外国の裁判所で外国法です。契約書の作り方次第で、どれにでもなり得ます。
日本の裁判所が外国法を適用するときは、その外国法の内容を、裁判所が調べて適用するのが基本です。当事者が主張や資料を出して助けることになりますが、外国法の内容の確認には、条文の翻訳、学説や運用の確認など、国内法にはない負担がかかります。逆に、外国の裁判所が日本法を適用する場合は、日本法の内容の証明を当事者が求められることがあり、これもその国の手続によります。いずれも、準拠法を自国のものにすれば、紛争処理の負担が小さくなるという単純な話ではない、ということです。
管轄を日本の裁判所、準拠法を日本法で揃えておくと、判断する側にとっても当事者にとっても、最も見通しが良くなります。一方で、相手が応じない、相手国での執行を重視したい、といった事情があるときは、揃えない設計もあり得ます。その場合は、揃えなかったことによる費用(外国法の調査、翻訳、現地の手続)を、契約の前に見積もっておくことが大切です。
管轄と準拠法の組み合わせ(一般的な整理)
| 組み合わせ | 見通しの良さ | 起きがちな負担 |
|---|---|---|
| 日本の裁判所+日本法 | 最も良い。条文・運用の確認が容易 | 相手国での判決の承認・執行が別に必要になる場合がある(執行のページ) |
| 日本の裁判所+外国法 | 外国法の内容の調査が必要 | 外国法の翻訳・調査費用、判断の予測が難しい |
| 相手国の裁判所+日本法 | 相手国の裁判所が日本法を適用できるかは、その国の規則による | 日本法の内容を証明する負担、現地での手続費用 |
| 相手国の裁判所+相手国の法 | 相手にとって最も有利になりやすい | 自国の事業者にとっては、言語・手続・費用の全てが負担 |
| 仲裁(仲裁地・準拠法を別に定める) | 仲裁条項で手続の枠を設計できる | 準拠法と仲裁地の関係を、条項で明示する必要がある(仲裁条項のページ) |
準拠法の外側にあるもの:方式、強行規定、消費者契約、公序、条約、公法上の規制
準拠法を決めたからといって、全ての問いがその国の法律で決まるわけではありません。次の項目は、準拠法の条項とは別に確認が必要です。
方式(通則法10条)
契約をどのような形式で結ぶか(書面が必要か、署名や押印が必要か、口頭でよいか)を「方式」といいます。通則法10条1項は、法律行為の方式は成立の準拠法による、と定めます。一方、2項は、行為地法に適合する方式も有効とします。ただし、契約の当事者が法を異にする地にいる場合は、2項・3項は適用されず、4項により、申込みの通知を発した地の法、または承諾の通知を発した地の法のいずれかに適合する方式が有効とされています。国境をまたぐ契約ではこの4項が働くことが多いでしょう。詳しい確認事項は、署名・電子署名・成立時期を扱う契約の締結のページで整理しています。
強行規定と、準拠法の変更(通則法9条)
当事者は、契約の後で準拠法を変更することもできます(通則法9条)。ただし、第三者の権利を害することとなるときは、その変更をその第三者に対抗できません。たとえば、変更前の準拠法を前提に担保や保証を提供した第三者がいるときは、準拠法を変更しても、その第三者との関係では従前の準拠法が前提になります。準拠法の変更を契約書に書くときは、変更の方法(書面による合意)と、第三者との関係の扱いを、明示しておく必要があります。
消費者契約の特例(通則法11条)
相手が事業者ではなく消費者(事業として、または事業のために契約をするのではない個人)の場合は、通則法11条が働きます。準拠法を日本法や外国法に選んでも、消費者が自分の常居所地の法律の特定の強行規定の適用を求めたときは、その強行規定も適用されるというものです。また、準拠法の選択がない場合は、消費者の常居所地法によるとされています(11条2項)。このガイドは主として事業者間の契約を扱いますが、個人が相手になる取引(個人の顧客に海外のオンラインで提供するサービスなど)では、準拠法の条項を一つ置いただけでは足りないことを知っておく必要があります。
なお、労働契約についても通則法12条に似た特例がありますが、雇用・労務は本ガイドの対象外ですので、ここでは触れません。
公序(通則法42条)
外国法を準拠法として適用すると、その結果が日本の公の秩序または善良の風俗に反する場合は、その規定は適用されません(通則法42条)。適用が排除されるのは、あくまで「その規定を適用した結果」が公序に反する場合で、外国法が日本法と違うというだけでは足りません。通常の商取引で問題になることは少ないのですが、契約の内容が、日本で認められない取引(たとえば法律で禁止されている取引)を含むときは、準拠法の選択でこれを回避することはできません。
条約(国際物品売買契約に関する国際連合条約)
物品の国際売買については、日本を含む多くの国が加入している「国際物品売買契約に関する国際連合条約」(いわゆるウィーン売買条約)があり、一定の要件を満たす売買には、国内法より先に適用される場合があります。準拠法の条項に「日本法」と書いても、日本法の一部として条約が適用されることがあるため、条約を適用する前提で書くのか、条約の適用を排除する旨を明記するのかを、意識して決める必要があります。条約の適用範囲と排除の方法の細部は、条約の原文と外務省の資料で確認が必要です。本ガイドでは、条約の個別の条文には立ち入りません。
公法上の規制は別に適用される
輸出入の規制、外為法上の手続、競争法、個人情報の保護などの公法的な規制は、契約の準拠法を何にしたかにかかわらず、各国が自国の規制として適用します。日本法を準拠法としても、相手国の輸入規制を免れることはできませんし、その逆も同じです。規制の構造は輸出入規制のページで扱います。
仲裁の場合:仲裁廷が準拠する法(仲裁法36条)
仲裁で紛争を解決する契約では、仲裁廷が仲裁判断をするときに準拠する法について、仲裁法36条が定めています。仲裁廷が準拠する法は、当事者が合意により定めるところによる(36条1項)。一つの国の法令が定められたときは、反対の意思が明示された場合を除き、その定めは、抵触する法令の適用関係を定めるその国の法令(国際私法)ではなく、事案に直接適用されるその国の法令を定めたものとみなされます。つまり、「日本法に準拠する」と書けば、日本の国際私法を経由せず、日本の民商法が直接適用されると読まれます。
合意がないときは、仲裁廷は、紛争に最も密接な関係がある国の法令であって事案に直接適用されるべきものを適用しなければなりません(36条2項)。仲裁の場合、通則法ではなく仲裁法36条が働く点が異なります。なお、当事者双方の明示された求めがあるときは「衡平と善」により判断することも可能です(36条3項)が、これを選ぶ契約はまれで、書き方の工夫が必要になります。
仲裁条項そのものの書き方は仲裁条項のページで扱います。準拠法の条項と仲裁条項を別の条に置く場合は、仲裁地の法と契約の準拠法が異なってよいことを前提に、それぞれの範囲が混ざらない書き方にします。
準拠法条項の書き方:よくある書き方と整えた書き方
条項例準拠法の条項(一般的な例)
- 本契約の成立、効力、履行および解釈は、日本法に準拠し、日本法に従って解釈される。
- 前項の準拠法の定めは、法令の抵触に関する規則の適用を排除する(日本の国際私法の規則を経由せず、日本の実体法を直接適用する)。
- 本契約に基づく紛争の解決方法(管轄または仲裁)は、第○条の定めによる。本条は紛争の解決の場所を定めるものではない。
条約(物品の国際売買に関する条約)を適用するか排除するかは、取引の内容に合わせて別に定めます。ここでは条項の構成だけを示しており、具体的な文言は個別の取引で確認が必要です。
書き方の例(一般的な例) 準拠法の条項
対象となる範囲
理由「契約全体」「成立と効力」を書くと、有効・無効の問いや解釈の問いまで含まれることが明確になる。
国際私法の扱い
理由外国の裁判所や仲裁で、準拠法の指定が「日本の国際私法を経由する」意味に読まれ、再び別の国の法が指名されることを避ける。仲裁法36条1項後段の考え方とも整合する。
契約以外の請求
理由契約書に基づく請求と、契約以外の請求(不当利得、不法行為など)で準拠法が分かれると、判断の前提が複数になる。ただし、契約以外の請求については、通則法は契約のような事前の選択を認めておらず、当事者が準拠法を変更できるのは、原因となる事実が発生した後に限られます(通則法16条・21条)。契約書に書いても、その効力には限界があります。
変更
理由通則法9条で変更できる以上、勝手な変更の主張を避ける方法を契約書に残しておく。
確認の問いと理由準拠法を決める前の確認の問い
相手の所在国では、準拠法の条項を日本の裁判所と同じように尊重するか。
準拠法の指定の尊重は国によって運用が異なり、相手国の裁判所で審理される場合は、その国の規則に従うため。確認ができない場合は、複数の国で同じ結論になるように設計する。
選ぼうとしている法の内容を、自社が調べ、読み、運用できるか。
内容を調べられない法を選ぶと、有事の判断の前提が不明確になる。日本法を提案して受け入れられるかどうかを、最初に確かめる。
契約の相手は、事業者か、消費者か。
消費者が相手の場合は、通則法11条により、準拠法の選択で消費者保護の強行規定を排除できないため。
物品の国際売買の条約の適用を、受け入れるか、排除するか。
条約が適用される要件を満たすと、準拠法の条項に日本法と書いても条約が適用されることがあるため。
管轄または仲裁の条項と、準拠法の条項が矛盾していないか。
管轄は相手国の裁判所、準拠法は日本法、仲裁地は第三国、といった組み合わせが意図したものか、条項どうしを読み合わせて確かめるため。
これらの問いは、契約書の案を作る前の段階で確認すると、条項の書き直しが減ります。
起きがちなこと
準拠法まわりで起きがちなこと
- 「日本法に準拠する」とだけ書き、管轄の条項がなく、相手国の裁判所に訴えられても日本法が適用されるとは限らないことを見落とす。
- 管轄を相手国の裁判所、準拠法を日本法としたまま、日本法の内容を証明する手間と費用を見積もっていない。
- 契約の相手に個人の顧客が含まれるのに、事業者間と同じ準拠法の条項を使っている。
- 物品の国際売買で、条約の適用の有無を意識せずに「日本法」とだけ書いている。
- 準拠法の条項を、英語版と日本語版で異なる内容にしてしまい、どちらが優先されるかを書いていない(英文契約書の読み方で整理)。
- 準拠法の変更を、メールのやり取りだけで済ませ、第三者との関係を確認していない。
準拠法は、有事にならなければ顔を出さない条項です。しかし、有事に最初に争点になる条項でもあります。契約書の最後に置く一般条項として扱うのではなく、海外取引で決めることの全体の中で、管轄・仲裁・言語・通貨・規制と並べて、最初に決める項目の一つとして扱ってください。
よくあるご質問
準拠法を日本法にすれば、日本の法律だけで判断されますか。
契約の成立・効力など、契約の私法上の問いは日本法で判断されるのが原則です(通則法7条)。ただし、相手国の裁判所で審理される場合は、その国の国際私法の規則が先に働くこと、物品の国際売買では条約が適用される場合があること、輸出入規制などの公法的な規制は各国が別に適用することから、「日本の法律だけ」で全てが決まるわけではありません。
準拠法の条項を入れないと、どうなりますか。
日本の裁判所で審理される場合は、通則法8条により、契約に最も密接な関係がある地の法が準拠法になります。特徴的な給付を一方のみが行う契約では、その当事者の事業所の所在地の法が推定されます(8条2項)。ただし、どの給付が特徴的かが決めにくい契約では、準拠法そのものが争点になります。条項を置いておくほうが、有事の議論を短くできます。
契約の途中で準拠法を変えることはできますか。
通則法9条により、当事者は準拠法を変更できます。ただし、第三者の権利を害することとなるときは、その変更をその第三者に対抗できません。実務では、書面または電磁的記録による合意とし、第三者との関係を確認してから行います。
相手が消費者の場合、準拠法の条項はどうなりますか。
通則法11条により、消費者が自分の常居所地法の特定の強行規定の適用を求めたときは、準拠法の条項があっても、その強行規定も適用されます。準拠法の選択がない場合は、消費者の常居所地法によるとされています。個人の顧客を相手にする取引では、事業者間の契約と同じ条項では足りない場合があります。
仲裁にする場合の準拠法は、どう書けばよいですか。
仲裁廷が準拠する法は、当事者の合意で定めます(仲裁法36条1項)。一つの国の法令を定めたときは、反対の意思が明示されない限り、その国の国際私法ではなく実体法を直接適用する意味に読まれます。仲裁条項と準拠法条項を別々に置く場合は、仲裁地の法と契約の準拠法が異なってよいことを前提に、それぞれの範囲を明確に書いておきます。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、取引の内容、相手の所在する国、契約の相手が事業者か消費者かによって異なることがあります。外国の法令や外国での手続の内容は、その国の法令と手続によるため、本ガイドでは判断しません。日本の法令の条文は e-Gov法令検索の現行の条文に沿って書いています。参考: e-Gov法令検索 / 外務省 / 経済産業省 / 日本貿易振興機構 / 税関